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母の終活を知らず安いお葬式をあげて後悔。妹にも非難され…

こんな記事を見つけました。

エンディングノートを作って自分の子供達に渡そうと思っていたにもかかわらず、

自身の急病によりエンディングノートに綴った思いを子供たちに伝えることができなかった

あるご家族のエピソードです。

お時間のある際に、ご覧になってみてください。

参照元:母の終活を知らず安いお葬式をあげて後悔。妹にも非難されESSE-online – Yahoo!ニュース

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190412-00010001-esse-life&p=1


「終活」という言葉が広まり、お葬式が家族の話題になることも増えてきました。最近はお葬式の規模やプランなど内容面の希望や資金の準備について、親から子へ前もって伝えるという人も多くなっています。

「忙しさや縁起の悪さから話し合いを避けてしまうと、いざというとき、費用や参列者の基準をどこにおけばいいのか迷ってしまいます」と語るのは、葬儀関連サービス企業でPRを務める高田綾佳さん。

葬儀の現場でよく聞かれる声をもとに、舞子さんという方のトラブル例を紹介してくれました。

年金暮らしの母が突然亡くなり、長女が喪主を務めることに

舞子さんは、都市部に住む50代の主婦。母の住む実家の近所にマンションを買い、夫とともに暮らしています。
70代になる母は、5年ほど前に父が亡くなってからはひとりで年金暮らし。結婚を機に他県に越した妹もいますが、父の死をきっかけに疎遠になっています。
舞子さんはパートの合間を縫って月に一度ほど生活のサポートをしていました。

2年ほど前から、母は舞子さんに「2人に自分の死んだ後のことを相談したい」とたびたびもちかけるようになりました。なにかに迷っているというよりは、決めたことを伝えたいような様子だったので、縁起でもないとは思いつつもどこかで時間をつくらなければと心に決めた舞子さん。
妹に母の話を伝えたところ「私も折を見てそちらに行くね」と前向きだったものの、なかなかタイミングが合わないまま時間がたってしまいました。

そんなある日、母が外出先で急病を患ってしまいます。舞子さんが駆けつけたころには会話ができない状態に陥っていて、話もできぬ間にそのまま亡くなってしまいました。

急いで戻ってきた妹と話し合い、舞子さんが喪主としてお葬式をあげることが決まりました。早速いくつかの葬儀社から資料を取り寄せたところ、規模を最小限にすることで安くお葬式をあげられるプランに目を奪われました。

マンションのローンと大学生になる子どもの学費で家計が圧迫され、金銭的に余裕がない舞子さん一家。
「それに、母は年金暮らしだったので葬儀代金を賄えるほどの貯金もないに違いない。喪主としてしっかり判断しないといけないわよね」
そう考えた舞子さんは、夫にも相談したうえで、一家から持ち出せる金額であげられる家族葬プランに即決し、葬儀社に連絡。その後、妹にプランの規模を説明し、親戚数名に声がけするようお願いしました。

すると、妹は母の友人も参加できるような、もっと大規模なお葬式の方がよかったと言い出したのです。「お母さんはもっといろんな人に見送られたかったかもしれない」と不満げ。
それでも舞子さんが自身と母の懐事情について説明したところ、いったんは納得し、二人は無事に母を送り出しました。

ところが、実家を処分するため遺品を整理していた時に事態は一変します。

●見落としたエンディングノートには母の希望がびっしり!

姉妹で片づけをしていたところ「お姉ちゃん、これ見て!」と妹が怒った様子で舞子さんに見せてきたのは、見覚えのないノート。
中には母の字で家計の状況と死後の希望がびっしりと書かれていました。じつは母は事前にエンディングノートを用意して見せる準備があったようなのです。

そして妹が見せてきたのはお葬式に関するページでした。葬儀代金を預けてある銀行口座、希望する葬儀社と葬儀プラン、参列者まで事細かに記入してあります。
舞子さんがあげたものより規模の大きいお葬式を希望していることと、お世話になった方々とはしっかりお別れをしてもらいたいという気持ちがつづられていました。

「だから私は『人がたくさん呼べるお葬式にしよう』って言ったじゃない」と食ってかかる妹に、舞子さんは「こんなノートのこと知らなかったんだもの。今さらしょうがないでしょう」と反論。ヒートアップした結果、こじれた姉妹げんかに発展してしまいました。

とはいえ、母が生前に何度も相談しようとしていたことも覚えている舞子さん。母の話を聞いてあげられなかった申し訳なさと姉妹げんかをしてしまったことへの後味の悪さで、心を痛める日々を送っています。

意識して希望の聞き取りや、エンディングノート作成を心がけましょう

舞子さんのケース、いかがだったでしょうか。
前回は、親子でお葬式に関する希望や必要な情報を共有していたことで理想的に送り出せた事例をお伝えしましたが、舞子さんのような家族トラブルに陥る例は多いようです。
今回は以下のようなポイントが問題点だったと言えます。

【問題点】
(1)母の希望をかなえられなかった
(2)母の申し出に対して時間をつくることができず、話を聞けなかった
(3)姉妹間でも話せていなかったので姉妹げんかに発展してしまった

このようなポイントを回避するにはどのようにすればよかったのでしょうか。

【解決方法】
(1)日頃からお葬式に関して少しずつ話せるような環境づくりを

とくに舞子さんのように、親と離れて暮らしている場合、ついつい日常的なお話に終始してしまい、お葬式のお話をできないことも。
電話連絡のタイミングを増やす、身近なお葬式や訃報のニュースなどをきっかけに、少しずつ希望を聞き出すことが有効です。

(2)時間のやりくりやエンディングノート作成で積極的に情報を得る

「不謹慎だから」「きっとまだ大丈夫だから」とついつい見送ってしまいがちなお葬式の話題。(1)とも共通するポイントですが、家族全員で納得できるお葬式にするためには、必要な情報を得ておく必要があります。
意識的に情報を得るためのタイミングづくりや、すぐに情報を取り出しやすくするためのエンディングノート作成を意識的に行っていくことで、いざというときに必要な情報がそろいスムーズにお葬式をあげることができます。

(3)きょうだいがいる場合、役割分担などを想定することも大切です

親御さんをはじめとする大切な人の最期は、そのときが来るまで考えたくないと考える方もいらっしゃいますが、結果として家族仲が壊れるのはだれもが望まない事態です。
勇気をもっていざというときの動き方などを家族で話し合っておくことで、連携を深めるとともにトラブルを回避できるケースもあります。

お葬式は人生で一度しかできない大切な機会。せっかくであればだれもが納得した状態で円満に故人を送り出したいものです。
お互いの希望を聞きあって話し合うことで、よりよい家族のかたちを目指してみるのはいかがでしょうか。

●教えてくれた人
【高田綾佳さん】
定額のお葬式「よりそうのお葬式」や、お坊さんの手配サービス「お坊さん便」を提供する会社「よりそう」で広報を担当。お葬式やご供養に関することをより身近にする活動を行っている

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