お手紙掲示板2025年9月号

シンパシーと
エンパシー
人は誰でも、病気や苦しみを抱えることがあります。そのとき、周りの人から「かわいそうに」と言われると、ありがたい気持ちと同時に、少し距離を感じることもあるのではないでしょうか。
同情(シンパシー)は「相手を外から見て、気の毒に思う」こと。一方、共感(エンパシー)は「もし自分がその立場だったら」と想像し、
相手の痛みや不安を、少しでも一緒に感じ取ろうとすることです。
病気は本人にしかわからない苦しみを伴います。けれど、周りの人が「自分だったら」と想像しようとするだけで、病気の人は孤独がやわらぎ、心が少し落ち着いて、安心できるかもしれません。
誰かの声に耳を澄ませ、少しだけ「その人の目」で世界を見てみませんか。そこから生まれる共感は、きっと「今までとは違う」感覚があるはずです。
合掌
