お手紙掲示板2021年10月号
人間の最も深い感情は、
「沈黙」の中にある
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「書」は、書かれた文字だけでなく同時に余白を生みます。
見るものがその余白を認識することがなければ、そこに書かれている文字も理解できない。
文字という語りと余白という「沈黙」の場を同時に、現成させているのが、「書」です。
同様に言葉を話すときにも起こっています。
人は誰も言葉によってだけではなく、沈黙を背負ってしゃべっている。
これは、東京工業大学の若松先生の言葉です。
仏教においては、「言葉を発しない」ということが、「何も語らない」ということではなく、「沈黙」はとても大切な「言葉」と捉えられています。
時として、話せば話すほど、自分の本当の気持ちから遠くなってしまうことがあります。逆に、「沈黙」でいる方が、自分の気持ちに近くなることがあります。
「沈黙」は、自分の心をより素直にさせてくれる大切な「言葉」です。
合掌