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お手紙掲示板2024年5月号

「さわる」
 と
「ふれる」


日常でよく使う「さわる」と「ふれる」という言葉は、似ているようで異なる意味を持ちます。

「さわる」は物理的な接触を指し、何かに手や身体でさわることにより、その物の表面的な特徴を感じ取る行為です。ここでの関係は、さわる私(主体)とさわる物(客体)がはっきりと分かれており、ある意味で一方的なものです。

一方で「ふれる」とは、主体と客体の区別がなく、両者が一体となる体験を指します。
これは単なる物理的な接触を超え、相手の内面や感情に深く共感することが含まれます。
人の話に耳を傾け、その感情や経験に寄り添うことが「ふれる」と表現されるのはこのためです。

仏教では「主客が一体である」との考えが重要とされています。これは、自他の区別を超えて、繋がり合っているという意味合いです。
日々の生活において「ふれる」を意識することで、私たちの周りの人との関係がより豊かで充実したものになり、深い尊敬につながるのではないか?と思っています。心を開いて、主客一体の「ふれあい」を大切にしましょう。

合掌

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