お手紙掲示板2025年4月号
思い出は、過去ではなく「今」
思い出すことは、「今の私」を見つめる時間
ふとしたときに、昔のことを思い出すことがあります。
楽しかった時間、大切な人の声、何気ない日常の一場面。
それはただ「懐かしいな」と感じるだけでなく、今の私に大切な何かを気づかせてくれるきっかけになります。
私たちは「思い出=過去」と考えがちです。
けれども、その“過去”を思い出しているのは、いつも「今、ここ」にいる私自身です。思い出は過去の出来事ではありますが、それを思い出しているのは“今”の私。
だからその記憶は、過去のままではなく、今の私と出会い直すことで、新しい意味を持ちはじめます。
つまり、思い出すことは、過去に戻ることでも逃げることでもなく、今を生きる自分自身を見つめ直す、あたたかな時間なのかもしれません。
思い出と向き合うことは、過去にとらわれることではなく、それを通して「今」をより深く生きるヒントを得ることにあるのでしょうね。
合掌